不登校と発達障害
不登校と発達障がい
発達障がい児童生徒
国立障害者リハビリテーションセンター
LITALICO
脳の機能のちがいから起こる「発達障害」
「発達障害」という言葉を初めて聞いた方や、その言葉は聞いたことがあるけれど、よくわからないという方も多いと思いますので、まず、発達障害について基本的なことをお話ししたいと思います。発達障害を医学的な診断名に基づいて大きく分けると、以下の4つに分類されます。
発達障害の分類 | ①精神発達遅滞 ②ADHD ③PDD ④LD | いわゆる知的障害 注意欠陥多動性障害、あるいは注意欠陥多動性症候群 広汎性発達障害(自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群あるいは アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害なども含まれる) 学習障害 |
③のPDD(広汎性発達障害)には、上の表のようにさまざまなものが含まれますが、ひと言でいうと、自閉症の仲間のようなものと考えていただければいいかなと思います。また、②ADHDと③PDDには、精神発達遅滞(知的な遅れ)を伴うものと伴わないものがあります。
これらの障害は、いずれも親のしつけや育て方の問題とはまったく関係ありません。脳のはたらき方やはたらく部位が一般の人とは異なっているために起こる障害であり、あくまでも脳の機能の問題です。たとえば、PDDの子どもたちは、私たちが人の顔を見て「お隣の○○さんだ」と見分けたり、表情を読んだりするときに使っている脳の部分とは違った部分を使って、人の顔を認知していることが、最近わかってきました。つまり、人の顔を見るということひとつとっても、一般の人とは違う脳のはたらき方をしているのです。
ですから、同じ状況におかれて同じ物を見ても、物の見方や感じ方、とらえ方が違っていて、情報処理のしかたも違うんだということを、まず認識しないと、発達障害の子どもたちを理解するのはむずかしいと思います。
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